21/23アンタレスDCシリーズにおけるリール洗浄時の注意点
涼しくなってきましたね。先日はハゼ釣りに行ってきました。あまり活性は高くありませんでしたが、小さな体からは思いも寄らないパワフルな、小気味よい引きがやはり楽しいです。ハゼ。
さて、21/23アンタレスを使い始めてはや何年だ。気づいた注意点があるので書き残しておきます。基本的には22エクスセンスも同じと思います。
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サイドカップベアリングの設置構造により洗浄時にトラブルが起きやすいかもしれない
どういうことかと申しますと、展開図見た方が早いですね。
まず、21〜23のアンタレスDCのスプールはベアリングがありません。スプールベアリングにあたるところにはベアリングはなく。ピニオンとのかみ合わせのシャフトだけになります。
スプールシャフトを支持するベアリング(1030)はサイドカップ側端、メカニカルブレーキのところにあります。
ピニオンギアを支持するベアリングは2つあり、サイドカップにはピニオンの支持ベアリング(950)、ボディ、クラッチプレートの中(1280)に装着されております。
このうち、サイドカップにはピニオン用の950とスプール支持の1030を装着するのですが、こちらにトラブルが起きやすい部分となります。
問題となるのはサイドカップ内のベアリングの水溜り
サイドカップのスプール関連ベアリングは「1030」と「950」のベアリングです。このベアリングが結構くせものでして…。
浸水やドブ漬け洗いをしたときにそのベアリングの間に水が残る。
というトラブルが起きやすいように思います。
結果、ベアリングが錆びます。
なぜサイドカップベアリング内に水が溜まるのか?
要因として考えられる事は二つあります。
- スプールベアリングがないことでピニオンとシャフトの間から浸水する
- ピニオンから浸水した水は、フレームに排水構造がないため水がとどまってしまう
この二つです。
1.スプールベアリングがないことでピニオンとシャフトの間から浸水する
通常、スプールベアリングがある場合は実質的にはそこに「蓋」がある状態になります。通常はシールドベアリングですから、もちろんギアボックス内にも水は入り込んでいますので防水ではありませんが、ベアリング内に多少浸水したとしてもピニオンを通してのサイドカップ内への浸水はしにくい、と言えます。
しかし、このアンタレスDCの構造の場合、ピニオンギアがストローようになり、1030と950のベアリングの隙間に水を送り込んでしまっているのではないか、と考えられるわけです。
これは同じように洗浄しているダイワのリールで発生していない事を考えると妥当かな、と思います。
2.フレームに排水構造がないため水がとどまってしまう
ピニオンギアの軸から排水されることも考えにくく、また、排水穴もないことから、実質的に封じられた状態になってしまうため、排水できない水はなかなか乾かず、その場にとどまり続けます。
結果としてベアリングにダメージを与える、ということにりますね。
考えられる対策
ざっと考えられる対策は以下の通りです。ビス分解しなくてもいい程度かと思います。
- 洗浄後はDCブレーキを外してスプールを抜く
- メカニカルブレーキキャップを外して、綿棒などで水気を吸い上げる
- 出来れば1030のベアリングは引き抜いて、ついでに注油メンテナンスしておく
以上です。
運用していて気づいた注意点ではありますが、ちょっとお高めのカスタムベアリングなんかを使っていると涙目になる事案でもありますので、誰かのお役に立てばと思います。