残った青イソメの保存に冷凍加工してみた

イソメ、ついつい買いすぎて結構残ってしまうこと、翌日釣行に行こうと前日に買っていたけど都合がつかなくなってどうしよう…みたいなコトってよくありますよね。

そういったとき、残ったイソメを保存して再利用するのは「塩イソメ」が一般的だと思います。

私も以前何度か作ってみたんですが、しっかり塩締めするとミイラで針付けがイマイチ、水を吸い上げると今度は細胞が傷ついているせいか身が弱くて微妙…と、ちょっと悩ましいところがありました。

今回、1パックほぼほぼ残ってしまったので、オキアミなんかである「冷凍つけ餌」的なアプローチで保存処理をしてみました。

オキアミのハード加工(不凍処理をしての冷凍保存)を参考にやっていますので、フレッシュイソメのハード加工(冷凍保存)といったところですね。

なお、取扱危険物なので作業写真はいっさいございません!(一部動画はありますが再生しなければ出ません)

いくつか作ってよかったver.2.0を紹介します!

フレッシュイソメの冷凍加工に必要な材料(ver.2.0)

  1. アルコール度数高めのアルコール(ウォッカや焼酎など)
  2. トレハロース
  3. 片栗粉
  4. 色をつけたい場合は食紅など
  5. キッチンペーパー・新聞紙など給水紙
  6. ゴム手袋
  7. 家族の理解

まず、一番大事な材料は最後の「家族の理解」です。

お酒ですが、アルコール度数は40〜50%近くあれば何でも問題ないです。匂いがなく安いのでウォッカが一番よいかなと思います。イソメを酒で締め、そのまま不凍加工するのために用います。

トレハロースはいわゆる「甘味料」ですが、その特性は多岐にわたり、加工食品ではかなりポピュラーに用いられています。結構優秀な釣り餌の冷凍保存のための武器です。

また、トレハロースは冷凍保存に強く、さっとくぐらせておくと大漁のときの冷凍保存にも向いていて、釣り人はもっておくとちょっと便利すぎるものです。

少量だと割高なので、Amazonなどで1kg前後のサイズをドカっと買うと良いかなと思います。

片栗粉は「冷凍したときにくっつかないようにするパウダー」として使っています。自宅にあるものを選んでますが、生のイソメを取り扱うときに使う帆立粉、石粉などでもOKです。

ゴム手袋は手荒れ防止のため。キッチンペーパーは水気の吸い取りのときに使うのでしっかり用意してください。

冷凍フレッシュイソメ(ハード加工/不凍処理)作り方

イソメについているおがくずなどを洗い流し、ちぎれた部位を取り除く

ついたままでもいいんですが、邪魔になるので先に洗い流した方がよいです。ザル+ボウルで流水をゆるゆる掛け流しして入れていれば勝手にとれます。大まかにとれたら水切りをします。

また、このタイミングでちぎれている部位などは取り除いておくとよいかなと思います。

アルコールで締める

イソメよりちょっと多い程度のアルコールにドボンといれて締めます。

塩イソメを作っていた時にしていた「高濃度塩水による塩水締め」だと結構暴れ狂うのですが、アルコール漬けは「あっ…」ってなったあとは非常に穏やかで、出血・身切れなどもほとんど起きないですね。かなりよい感じです。

塩締めのような大暴れもないまま、1分もかからずわりとすぐに静かに昇天します。

ちなみに、イソメの酒締めは釣り船の方も使ってるくらいで、酒で食いが変わるかというと食いは変わらないみたいですね。釣り場でも紙コップ等を使ってお酒漬けして使うと暴れなくて便利だそうです。

実際にやってみましたが、アルコール締めは釣行中でもめちゃ便利なのでオススメです。

アルコール+トレハロースの漬け込み溶液をつくる

オキアミのハード加工の場合、最初に砂糖とトレハロースをみりんなどで溶いたものと併せて解凍後の本体の追加の水抜きと消化酵素による黒ずみ防止をしてからアルコールで追加の不凍処理をします(ただし流儀によります)ですが、イソメの場合は前半の解凍関連の手順は不要。高濃度アルコールに漬けることでストレス小さく締めて、その後、アルコール・トレハロース溶液での不凍加工をしてしまいます。

トレハロースと味の素、アルコールをつかって、不凍加工するための溶液を作ります。

量は全量のイソメがひたひたに漬かるくらい。トレハロースはしっかり飽和するまで混ぜておいてください。

そこに、旨味を増やす味の素(グルタミン酸ナトリウム)、色をつけたい場合は食紅などもこのタイミングで使って下さい。

溶液にトレハロースを使用するのは、トレハロースの各種性質を利用し、漬け込みによって冷凍に適した状態にするためです。

容赦なく作ったアルコール溶液にぶち込んで漬け込む

イソメの方々をアルコール溶液に容赦なくぶち込みます。

概ね1時間〜2時間くらいそのまま漬け込んでおいてください

塩イソメのような”水が抜けた干物感”がまったくない、ちゃんとフレッシュなイソメのプリプリ感がそのままのいい感じの仕上がりになります。

全体にアルコールとトレハロースが馴染むと冷凍してもカチカチに凍りつく事がなくなります。

ペーパーにとって、余分な液体をとる。

ザルでアルコールをきって、キッチンペーパーなり新聞紙なりに1匹づつ広げて表面の水気を取ります。

漬け込み汁が飽和状態で漬け込みが付着してる場合、食紅をつかって色づけした場合は、ゆすぐ程度に表面を洗い流してもOKです。

水分はある程度ちゃんととれていればOKですが、ザルでの水切りだと次の段階の粉付けで粉が水分を吸ってしまうので、1匹づつ広げた方が扱いやすいです。

冷凍時にくっつかないよう,表面に片栗粉をまぶしたら完成です。

最後に片栗粉や石粉、ホタテ粉などをまぶしておくことで、くっつきがおきにくく、また使うときに扱いやすくなります。

あとは小さめの密閉容器に小分けして冷凍庫にいれれば完成です。

釣りをしない家族がいる場合、ラベルを貼るのをおわすれなく。

また、冷蔵で保存したい場合は小瓶にアルコールごと漬けてしまって、使う日にとりだすのもアリかなと思います。「マムシ焼酎」みたいなもんです。ただ、見た目がエグいので見えないように保存しましょう。

冷凍イソメは釣れるのか?→釣れます!

若干身切れしやすくなってしまいますが、釣るには問題なく釣れます。

ただし、当たり前ですが生のイソメには叶いません。

動きはでないので「置いてるだけで勝手にイソメが動いて誘ってくれる」ということはありませんし、体液など臭いの成分も叶いません。

あくまでも「余ったイソメを保存しておく」事に重点をおいてますので、釣り餌として考えるなら、冷凍イソメよりも生イソメを現地で酒締めしたものほうが強いですね。

塩イソメにするときも締め処理はアルコール締めをオススメ

以前は塩イソメにして保存するときは「高濃度食塩水」にイソメをつけ、それから水切りして塩をまぶして…とやっていました。

しかし、その場合最初の処理でどうしてもイソメからの出血、身切れなどが多いなぁという感じはしていました。

今回、アルコールにぶち込んだ結果としては

  • イソメからの出血感はなし。またよくある「自己身切れ」もおこした感じはない
  • 投入時に塩水のように投入直後から暴れ続ける事はなく、動きを止めるまでのタイムラグがほとんどない。

という感じ。

正直な感想をいうと「綺麗な顔してるだろ…」な感じの、凄く身綺麗なままの締めイソメになります。

高濃度アルコールの風呂。なんて危ない子!!

このあと、塩漬けにして水気を抜く処理をするにしても、素材としてのイソメがかなりよい状態で確保できるかなと思います。

今回使った材料

ウィルキンソン ウオッカ50° [ ウォッカ 720ml ]

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