レビュー:DAIWA バンクフラッター
DAIWAのクローラーベイト、バンクフラッターを投げてきたのでプチレビューです。使い込んだら追記していく予定です。
DAIWA「バンクフラッター」の概要
サイズ:115mm/44.5g。
フック:「大型サクサスフック#1/0」
価格:3,000円(税別)(メーカー希望価格)
2021年発売のDAIWAのクローラーベイト「バンクフラッター」サイズはダッジ、重さはデカダッジとダッジの間くらいですね。
フェイスのデザインはちょっと…というか、アダスタのザックロールヤジロベーと同じくらい個性的ですね。
ラインアイのイチを引っ込めるために両目が飛び出ていて、見方によってはポルシェっぽいとも言えますし、ウォータースルーギル構造でエラを開いているようなデザインの処理に苦労した感じはしなくもないですが、うりとカエルが合体したような…もうちょっと…おしい…。
価格は実売3000円以下のことも多く、大手メーカーの実力ここにありの価格感あります。ダッジ1つでバンクフラッター2つ買えるくらいの価格差がありますので、価格競争力は抜群です。
コストアップしがちなマラブーフックは省かれているのがこの価格を可能にしたポイントかな、という気はしますね。
公式動画コンテンツ
技術・特徴
独自の技術的特徴としては「ウォータースルーギル構造」でしょう。
バンクフラッターはルアーの口からエラまで開口しており、口に水を含んでエラから排出する構造になっています。
このお陰で仮に頭が浮きそうなときでも口の中に水が流れ込んで「流れ込む水が頭の浮き上がりを抑えてくれる」とのことです。
下顎にウェイトをつけてしまうと常時頭下がり・キャスト時にはバランスの拡散につながってしまいますが、下顎から取り込んだ水が着水後だけ機能するウェイトとなる事で、ウェイトバランスを悪化させることなく頭を押さえつける感じですね。
自動車のダウンフォースの発生に近い考え方ですが、これはなかなかうまいなと思いました。
フックアイは胴と尾に2箇所、両方ともSaqSasスイベル搭載です。暴れて羽根が壊れるみたいな状況を少しでも減らす、ばらし軽減を考えるとフルスイベル化してあるのはうれしい限りです。
フックはSaqsasの#1/0。マラブーフックではないですが、マラブーフックはコストアップ要因になりますし、キャスト時の空気抵抗にもなるので、このあたりは好みで交換、という事でしょうね。
ウイングの取付部は全部ヒートンとなっており、必ず手元にあるプライヤーのみで調整ができるというのもいいですね。アイはそれほど大きくないので各社から同じ形・ロゴOEMで出てるミニプライヤーが合うかと思います。
キャスト感
でっぷりとしたボディなのですが、リアからのラインは絞り込みから一気にボディの太さに拡がるマヨネーズボトルシェイプに近い形で、バレット形状よりも風を切り外側に逃がしやすそうな印象です。
また羽根もしっかり閉じるのもあって、綺麗な飛行姿勢でキャストしやすい感じでした。
ブーメランや急失速が起きがちなジョイントボディと比べてトラブルも少なめで、雑に投げても比較的安定していて投げてても気持ちよくキャストする事ができますね。
飛距離は私のへなちょこキャストで25〜30mは安定して飛んでる感じでした。
(ロッド7ft5in、21アンタレスDC/PE4号+50LBナイロン1ヒロ)
ベイトのうまい人、スピニングや8ft6inクラスでキャストするなら40mは余裕で狙えると思います。
操作感・泳ぎ
泳ぎはじめは良好。デッドスローから羽根を広げてクロールしはじめます。
また、ウォータースルーギル構造によってしっかりと頭は水がみし、ミドルリトリーブでも頭が浮いて泳ぎが破綻するような事もなく、早く引くと元々の引き抵抗に水がみによる引き抵抗が上乗せされる感じで、しっかり引き抵抗が増えます。
結果、見た目だけでなく、手元の情報でもしっかりと速度感を感じられました。
一方で、押さえ込めないほどの早まきになると泳ぎは破綻しますが、元々スローに引くことが多いクローラーベイトではさほど大きな問題にならないかなと思います。
アイの位置も元々上についている状態をウォータースルーギルで押さえ込む設計なので、ロッドの角度にもあまり影響を受けないので操作も難しくないですね。かなりオートマチックな感じに受けました。
予備パーツ
スペアウイングセットは発売当初ありませんでしたが、2022年春頃発売とのことです。
カラーはシルバー、ブラック、ゴールドの3種類、羽根2枚と台座/ヒートン付きのコンプリートセットで価格は900円(税別)
他の羽根モノで羽根+金具のコンプリートセットが概ね1500円ですからこちらもコストはかなり抑えられてますね。
贅沢にも羽根のみの4枚(2組)セットもでてくれるといいなーなんて思ったりします。
2セットほど買って予備として1つ確保しつつ、羽根モノ改造用パーツにしようかと思ってます。
DAIWA「バンクフラッター」はオススメ?
安定した飛行姿勢、ウォータースルーギル構造の操作安定性、入手性の良さ。コスト。
羽根ものの入門として、また、タックルボックスのプラスワンで持っておくものとしてはかなりオススメできるのではないでしょうか。