使ったあとのベイトリールの洗い方

ベイトリールをソルトで使うとほぼほぼボディ全面は潮っぽくなり、さらに隙間にもはいってそこに潮が溜まります。

先日タトゥーラを分解メンテして、特に失敗はしていなかった感じではありますが、月下美人以降は村田基氏のこの洗い方にしています。

ポイントは

  1. とにかく時間をおかず、真っ先に洗うこと
  2. 温水は絶対に使わないこと
  3. 容赦なく回すこと
  4. 漬け込みはしないこと

かな、という感じでした。

とにかく時間をおかず、真っ先に洗うこと

基本的に錆がでるのも潮がかたまるのも時間がたつこと」で起きます。

ですから、釣りが終わったら真っ先に洗う。洗浄の基本です。

ちょっとでも使ったら洗って乾かす。これだけでトラブルがだいぶ減ります。

理想を言えば、釣りが終わったら「その場で真水のペットボトルにシャワーヘッドをつけてジャージャーかけながらぐるぐる回す」のがいいですね。特にオフショアや外海に面したところの場合はそれだけで変わると思います。

温水は絶対に使わないこと

水道水の温度なら…例えば剥き出しの部分、レベルワインダーシャフトのグリスが流れでることは基本的にありません。

ただ、40度あたりから粘度が変化してしまうので、洗うときは温水は厳禁です。ただ、冷たすぎてもやりにくいので、真冬、余りにも冷たいときは辛くない程度までは温めても大丈夫だと思います。

最も外の洗い場ではそうもいきませんが…。

洗うときはドラグをフルロックして容赦なく回すこと

洗うときには必ずドラグをフルロックします。

ドラグ自体もグリスだしな…?と思うところはありますが、締めればトラブルを避けられるわけですし、メンテナンスが大変なところですので締めるの一択です。

洗うのは溜めた水か流水か、ですが、流水じゃなくても特に問題はないです。

私は、最初にまず流水で外装についた泥・砂汚れなど、簡単におちるところは落としてから溜めた水で洗っています。車の洗車と同じですね。

ただし、流水は水圧かかってますので、特に裏の水抜き穴に入るようにかけるのは、ただ面倒が増えるだけなのでやめたほうがいいとは思います。

溜めた水につけたら容赦なく回します。

動画をみたらわかりますが、ジックリ手早くしっかり洗っては上げて、水をちゃっちゃとしてからまた別の部位を洗います。

回転したら水が入るんじゃないの…?と心配になるかもしれませんが、真水は入っても特に問題はありません。

元々水は入ってしまう構造だからこそしっかり洗うわけですから、釣行中に入ってくるような所までしっかり入ってくれないと困ります。

ただし、不要な量が入ることはあまりよくないですから、「一箇所やったらチャッチャ。次をやったらチャッチャ」と何回かに分けて洗うとよいと思います。

チャッチャするときにすっ飛んでったりさせないように注意してください!

漬け込みはしないこと

これは3で既に触れていますが、漬け込みをすると潮が緩くなる…と思いますが、浸水量が増えてしまいますので、手早く何度も分けてやるのがよいかと思います。

低温の水ならグリスが切れるようなこともなく、さほど乳化もしないでしょうから、ギアボックス内に入っても特に問題は起きないと思いますが、ベアリングまでキッチリ浸水するとオイルは多少流れやすくなりますし、きちっと乾かす、抜くと、メンテナンスが面倒なので漬け込んで洗うのはやめたほうがよいかと思います。

ラインの潮を抜くのにスプールをつける…とありますが、あれもやるならスプールから空のスプールに巻き取ってやったほうがいいかなと思います。

理想はジギング魂さんで売ってるような穴あきスプールですが、ラインの空スプールでも緩めに巻いて放置しておけば特に問題は無いかと思います。

ライン保存用の空スプールはたまにフリマサイトでラインの余りを売ってる方もいますが、私はこちらで買いました。

サイズ的には200m巻きのPEのスプールより一回り小さいくらいです。10個くらいまでならメール便で送れるかと思いますので、問い合わせしてみてください。

水洗いした後のメンテナンス

まずは水気を切った後に、キッチンペーパーなどで水気を取って、サイドカップをあけてスプールを抜いて中も拭き取り。水抜き穴にペーパーを当てて振って、ペーパーに水が染みてこない程度なのを確認します。

次に、締めておいたドラグを緩めます。

フルロック状態でおいておくと固着の原因になるようですので、指さし確認です。

あとは風通しのあるところでおいておけばOKです。

24Hの換気扇がついてるお風呂場なんかはわりと理想的な乾燥室ですね。

ちなみに、私は乾燥前にハンドルノブの軸にAZオイルのCKM-001を一滴垂らしてぐるぐるしてます。

CKM-001は水置換性があり、濡れていても潜り込んで素材とくっつきます。

そうすることで、ハンドルシャフト・ベアリングの錆を防ぐ効果を期待して差しています。同時に日常的なオイルアップも終わりますので楽ちんです。差すときはオイラーか、スプレーならティッシュに拭いてノズルの先についた一滴を差します。

もちろん、これによるデメリットもあるかもしれないので、自己責任でお願いします。

乾燥したら、ベースメンテナンスをして終了です。

  1. ハンドルのオイルアップ
  2. レベルワインダーのグリスチェック

この2点です。

といっても、ハンドルはオイルアップして終わっていますので、レベルワインダーを動かすシャフトを見て、少しグリスが薄いかな?と思ったらそこに、さらにもう一本、レベルワインダーが動作ガイドにしている軸にグリスを塗って、ハンドルを回してグリスを伸ばし、はみ出しを軽く拭き取りしたら終わりです。

スピニングの場合

スピニングの場合も基本的には似たような方法で洗ってます。

  1. ドラグをフルロックする
  2. 水につけてガンガン回してはチャッチャと水を切る
  3. ハンドルノブをぐるぐる回してはチャッチャと水を切る
  4. ベールを動かして付け根の隙間を洗ってチャッチャと水を切る
  5. ラインローラーを綿棒などで回しながら洗ってチャッチャと水を切る
  6. 水が飛んでも良い場所でガンガン回して遠心力で水を切る
  7. タオルで全体の水気をとる
  8. スプールを外して無駄な水気を取る
  9. ハンドルとベールの付け根、ラインローラーにオイルを差す
  10. ドラグを緩めて自然乾燥させる
  11. スプールの軸にオイルもしくはグリスアップする

ベイトリールと大きく違うのはベールの取付部分のオイルアップとラインローラーの清掃です。

特にラインローラーの固着はライントラブルと直結しますので、ラインローラーはしっかり洗って、オイルアップしておくとトラブルが避けられると思います。

道具をきちっとメンテナンスしておくと、次の釣行も気持ちよくできますので、眠くても「リール」「竿(ガイド)」「ルアー」だけはしっかり洗う事をおすすめします。