イマカツ レプリケーターDSFの投入と浸水と補修の話

年末の釣具のキャスティングの福袋でイマカツのジョイントベイト、レプリケーターDSFを購入したのですが、ビッグベイト一発目からこの価格を投げる勇気もなかったので、Westinのジョイントベイトで練習して大丈夫な事を確認できたので、やっと投げてきました。

実はまだダヴィンチは投げてない。

レプリケーターDSFとは

イマカツのビッグベイト、レプリケーターシリーズの22.0cm、2.4ozのリップ付きのジョイントベイトです。DSFはデッドスローフローティングの略みたいです。

動きはまさにデッドスローで引いたときにある、かなりヌメヌメとした動き。これがめちゃくちゃ気持ちよくて、こりゃーいたらつれるだろうなって感じ。オカッパリでも5月くらいから温かい時期が楽しみな感じでした。

しかしそのレプリケーターに悲しみが…

悲しみの初期浸水個体

4〜5投したところでしょうか。ふと引いてきたときにどうも浮いてこないな…?と思って違和感を感じました。DSFとはデッドでスローでフローティングですから、巻くのを止めれば浮いてくるはずなのです。

ふとみると…

内部に水の玉と、斜めに浸水の水面があるのが見えますでしょうか。

なんと浸水してる…。

そりゃー浮いてこないはず…。ただ、どこに当てたこともなく、むしろ箱だしの状態ですから外傷はなし。

状況としてはこの通りです。

時間がたってるので交換とかは無理だろうなと思いつつも、しかたないのでその場から購入店の釣具のキャスティング(paypayモール店)に連絡してみるも…

検査結果にて初期不良無しとの場合は、現状でのご返却・ご返送の際に送料・手数料といたしまして¥3,630を商品代引きにてご請求させていただきます。

検査につきましては、当オンランストアにてお預かりから1カ月前後のお時間いただいております。

あー…。

まあね、いろいろと問題のあるユーザも多いでしょうからわからんでもないんですけど、これはなぁ…。

ということで、メーカーに直接問い合わせしようと思いきや、イマカツさんは一切連絡先を公表してません。オフィシャルSNSがあるくらい。ただこちらは通常無反応(正しい)のことも多いので、余り期待せずなげて待機。

とりあえずできる範囲での水抜きだけはやってみることに。

水抜き作業と浸水箇所の予測

ルアーの浸水部位として、標準的に考え得るのは貼り合わせの部分。

  • 貼り合わせ部分
  • フック/ライン用のアイ

概ねこの2箇所でしょう。魚に体当たりされるルアーですから、成形パーツの肌から浸水することはまず考えにくいので、間違いないと思います。

ただし、ルアーのアイについては強度を上げるためにそこの奥側にも樹脂パーツがある設計も多いようなので可能性としては若干低いかな…。

全体を拭き上げてからティッシュで予想できそうなところをいくつか当ててみると、どうもジョイント側の貼り合わせ部からの浸水の可能性が高そうだなぁという推測。

コットンをあてて一振りすると毛細管現象で染みだしてきます。

こんなとこ壊すの難しいですから、初期不良であろうことは間違いなさそう。見た感じでは接着面が後ろのパーツよりもかなり粗い仕上がり。

ただし、だからといってメーカーが初期不良を認めるとは限りません。認めなかったら3600円です。

とりあえず水抜きだけしてその場は終了…。

結局メーカーとの連絡はつかず。自力救済の道へ

メーカーからの反応はなく、悩んだ結果。自力救済することにしました。主なコンテンツはこっからだ!

レプリケーターDSF 補修作業その1:ジョイント部をはずす

背中側に塗装されたビスがあります。00〜0番のプラスネジでいけるかな。

ボディとあわせて塗装してあるので、ネジの縁の塗装をデザインナイフか針でけがいておいたほうがいいかと思います。場合によっては本体の塗装に影響が出ます。

ネジ自体は背中のほうにネジ山があって、あとはストレートのシャフト構造です。ネジ山が動かなくなったらペンチでまっすぐ引き抜きます。

レプリケーターDSF 補修作業その2 浸水部チェック

ジョイントをつけたまま見るとわかりにくいですが、仕上げが正直悪いですね…。接着剤に気泡が入りまくっている。

再度浸水チェックをしてみると、頭側は大丈夫そう。

やはりジョイント側かな…と入れてみると…

はい特定かんりょ!

接着剤のデカい気泡をそのままにつけて接着して、泡がはじけて穴が空いたまま出荷されたようですね。

(となると、浸水チェックしてれば余裕で弾けた事案なわけでして、実売安くて7000円はするルアー出荷するのに組み上げ後の浸水チェックくらいはして欲しいなとは思いました…)

といってもここまでやって初期不良というわけにもいかないので、もうガンガンいきます。

レプリケーターDSF 補修作業その3 排水作業

まずは大きな排水をするときに便利な方法。「温め作戦」

ルアーをドライヤーで温めると中の空気が膨張します。そうすると押し出された水がポタポタと出てくる、という仕組み。

また、穴が特定できてない場合は、温めながらゆっくりぐるぐるするとわかるかと思いますので、穴の特定にも使えるかなと思います。

次に、穴に0.5号のPEを突っ込んでみますが入らないので、思い切っていきます。

どこのご家庭にもある1mmの精密ピンバイスで穴をあけて、キムワイプをよじって差し込みます。また、裁縫等に使う綿の糸でもOKです。

なお、ティッシュは濡れると簡単にちぎれるので絶対にダメです。

ルアーの中にティッシュが残ったら終わりです。

穴径は2mmまであければだいぶ作業に余裕がでますけど、小さい方が最後の補修作業が楽です。

ある程度差し込んだら水を吸いますのでこよりが引き締まる方向によじりながらゆっくり抜きます。

中の水を寄せては吸わせ…を繰り返して、概ね満足するところまでとりましょう。

1mm穴では完全に抜くのは難しいとおもいますが、もしかしたらフリーズドライの応用をすればいけるかな…とも思います。

(冷凍庫に入れて水滴を凍らせて、それを一気にドライヤーで熱して、また冷凍庫にいれて…を繰り返すと、段々乾燥していきます)

レプリケーターDSF 補修作業その5 穴埋め

穴埋めは2液ウレタンでもいいですし、UVレジンでもいいですし、ゼリー状の瞬間接着剤でもいいと思います。

2mmなど大きめの穴をあけた場合はタミヤの透明プラ棒を差し込んで接着。棒をカットしてから削りで仕上げ、微細な隙間埋めにウレタントップコートをちょいちょいっと塗れば綺麗に整うと思います。

2mmになると接着剤だけで処理するのは非推奨です。

瞬間接着剤を使うときはタミヤの瞬着硬化剤を使うといいですよ。

レプリケーターDSF 補修作業その6 チェックしてから組み戻し

もう一度水の中でゆすって気泡が出てこなければOK。出てきたら水抜きからやり直しです。

今回は特に問題なかったのでそのまま組み戻し。ビスのネジ部には緩み止めロックを塗ってから戻しました。

無事補修がされたので、次回またなげてこようかなと思います。ルアーとしてはとてもよいルアーだと思いますし、こういう経験したのは一つの経験としてはよかったかなーと。

ルアーの浸水自体はあるあるだと思いますし、その修理の情報としてお役に立てばよいかなーと思います。

うまく治せたらTwitterなりマシュマロなり飛ばしてください。たいへん喜びます。

あ、それはそれとして、レプリケーターDSF、動きはホントに素晴らしいので、気になる方は是非。

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