ブレードチューンの「スイベル」の話

いろんなルアーでウィローリーフやコロラドブレードがついていますよね。そのお話をつらつらです。

先に結論:自作するならスイベルがオススメ
  • 自作するなら「普通のステンレススイベル」にスプリットリングを使ったブレードシステムがオススメ。

多くの市販ブレードチューンはベアリングスイベル

ブレードチューンされた物の多くは「ベアリングスイベル」を使っています。

概ね#0番(メーカ次第で#00)あたりのベアリングスイベルがついていますが、このベアリングスイベル「スムーズに回る」のが売りとしてあります。

でも、もし自分でチューンするならベアリングスイベルを選ばないほうがいいかもしれません。

「ベアリングスイベルでスムーズに動く」けど…

特にソルト利用だとわりとダメなところがありまして…

錆びたり潮ガミしたりして劣化がわりと早い

ベアリングって密閉しているわけじゃないので、ソルト利用だと潮ガミしてたり。錆びたりして、実は回ってないみたいなことがままあります。

リールのベアリング触ってるとわかりますが、リールの巻きトラブルの代表的なものですね。

使い終わった後に水に浸けたまま丁寧にゴリゴリ動かしていたりすれば潮ガミは多少治りますが、ルアーってそこまで気にしてメンテナンスしないですから…。

今使ってるルアーがベアリングだったら…

  1. 毎回ちゃんとルアーを水に浸け、ベアリングを手で回す
  2. 水置換性のオイルでメンテナンスする

この2つのメンテナンスで性能を維持してあげるほうが長持ちするかなーと思います。

ベアリングよりサルカン(スイベル)のほうが回転機構が優秀

ブレードを回すならベアリングよりスイベルのほうが優秀なのになって思うんですね。もちろん、簡単に錆びない「ステンレススイベル」が前提の話です。

ベアリングスイベルのほとんどは、プレートとボールが点接触して回転を促す「回転軸が1つの回転機構」なんですが、スイベルは「両軸がどちらも独立して回る2つの回転機構」なんですね。ですから、仮に片方が回転が鈍ってもブレードは回り続けます。

ベアリングについて、地上で回すなら圧倒的にベアリングのメリットがあるのですが、海水に入ってしまうとそれほどメリットがないんじゃないかなと思うわけです。

また、強度についてもボールベアリングだから強度が高いということもなく、多くはスプリットリング接続なので、スプリットリングの強度がその限界となります。

ブレードとフックを接続するかどうかで、スイベルとスプリットリングの強度を選択すればよいコトになりますので、この点でもスイベルの利点があります。

ベアリングのメリットは接続システムの接合点が簡素になること

一方、ボールベアリングスイベルの利点は接続システムが簡素になることですね。

ベアリング本体の取り付け穴にスプリットリングを通せばスイベルよりも接合点が少なくて済みます。また、強度をだしたければソリッドリングを通してたものを使えば良く、スイベルはオープンスイベルを組み合わせてたとしても、接合にはスプリットリング1つを追加しないといけない。

これがスイベルよりも強いところです。

なんだかんだスイベルのほうが安くて他に使い道がある

単純にスイベル方式の方が安く上がります。スプリットリングなどは手持ちの流用でも十分です。

スイベルによるブレード接続の例

私がやってる一例です。スイベルはブレードのみの場合と、シングルフックをつける場合でサイズが変わります。

スイベル選び – ブレードのみ

ブレードだけならダイワのSaqSasローリングスイベルがオススメ。錆びにくいですね。今日はステン系のスイベルよりやや劣るようですが、フッキングしない場所に使うなら問題ないです。

ダイワ(DAIWA) DスイベルSS ローリングスイベル 10 (徳用)

ダイワ(DAIWA) DスイベルSS ローリングスイベル 10 (徳用)

585円(10/09 10:50時点)
Amazonの情報を掲載しています

テールとの距離をとりたい場合はダブルクレン、トリプルクレンスイベルを利用して下さい。こちらは18番あたりがオススメ。

オーナー(OWNER) Wクレン 18 72457

オーナー(OWNER) Wクレン 18 72457

314円(10/09 14:56時点)
Amazonの情報を掲載しています
オーナー(OWNER) トリプルクレンサルカン 18 72454

オーナー(OWNER) トリプルクレンサルカン 18 72454

288円(10/10 03:15時点)
Amazonの情報を掲載しています

スプリットリングは#3番サイズ程度のブレードなら#00番でも問題ないですが、通しにくいので細軸の#0のほうが作業性はよいです。あまり大きいとスイベルのアイに入らないコトや、フックを拾いやすくなるなどトラブルがおきるのでお気を付けください。

スイベル選び – シングルフックをつける場合

フックをつなぐ場合はもちろん「対象魚」にあわせてとなりますが、シーバスクラスであれば同じくSSローリングスイベルか、パワーステンスイベル、鉄腕スーパーSUSスイベルの5〜6番あたりで十分かと思います。

ささめ針(SASAME) 200-F 赤パワーステンスイベル 5号

ささめ針(SASAME) 200-F 赤パワーステンスイベル 5号

175円(10/10 03:15時点)
Amazonの情報を掲載しています

スプリットリングはルアーに標準搭載されているサイズ、強度があれば十分です。ルアーにあわせて選んで下さい。

メタルジグなどの場合、シーバス相手なら#4あたりが無難で、こちらはフックサイズなど参考にして選んで下さい。

スイベルを使った接続方法

[スプリットリング] → [スイベル] → [スプリットリング] → [ブレード]

もしくはシングルフック付きなら

[スプリットリング] → [スイベル] → [スプリットリング] → [ブレード]&[縦アイシングルフック]

[スプリットリング] → [スイベル] → [スプリットリング] → [ブレード]& [Wクレンスイベル] → [スプリットリング] → [縦アイシングルフック]

等、ブレードの中にフックポイントが隠れないサイズ・ポジションセッティングがよいかなーと思います。

ブレードのみで超小型ルアーに#1番のブレードなどをつける場合は、KAHARA JAPANのこういった両側がクイックチェンジになっているスイベルも手だと思います。

ブレードの選び方

大きくても#3番くらいかな。

価格がお手頃なのはDECOYやコーモラン、どちらもいい感じのブレードです。

コーモラン(CORMORAN) ウイローブレード #2.5 ハンマード

コーモラン(CORMORAN) ウイローブレード #2.5 ハンマード

237円(10/09 06:20時点)
Amazonの情報を掲載しています