DAIWA TATULA TW 300 XHL購入レビュー

オフショア用に当面はVerticalメインだろうし、なんなら釣りにならないかもしれないけど、アンタレスDCでVerticalの釣りするのはどうよ(といいつつ、月下美人AIR TW + RAYSならSLJならいけるくらい糸が巻けるなと思いましたけど…)ということで、色々考えた末「それじゃなくなっても使い道のある」TATULA TW 300にしました。

2021 TATULA TW 300 XHL

DAIWAの(ソルト対応してますが)主にバス向けの43mm大口径スプール機です。

ブレーキはMagforce(固定)、スプールはPE3号が3号が285m巻けます。

ShimanoのスコーピオンMDと双璧といったところですが「ブレーキセッティングをするときに蓋を開けなくていい」という気楽さ、またTWSの糸抜けのよさ、HYPERDRIVE DESIGNのタフさからこちらを選びました。

ビッグベイト用でもおなじみで、意外なところでabuのビッグシューターの後釜、両軸遠投リールとしても地味に人気があるようですね(その場合、より糸巻き量が多くワイドスプールな400のようですけども)。固定マグだけに失速に強いことから重さがあっても安心してキャストできるようです。

TATULA TW 300 XHLの開封インプレッション

でかいw

43mmスプールというとアンタレスDCよりさらに20%近く大きなスプールですから、いかんせんでかいですね。手が小さくない私でもパーミングで綺麗に収めるのちょっと厳しい。手馴染みは正直あまり良くないです。

110mmハンドルとそのノブは意外といい感じで、アンタレスにこのサイズのノブほしいなって感じでした。

おもいw

スプールに糸を巻いていない状態で325gあります。まー重いですね。ジギングリールに比べたらまだ100g単位で軽いのですけど、とてもじゃないですが軽いとは言いがたい。

パーミングのおさまりの悪さもあってちょっと手が慣れるまで疲れそうです。

ただ、手元に重量がくることで、SLJなら快適に操作しやすいかもですね。

堅牢感はしっかりある

さすがHYPERDRIVEデザイン。月下美人もそうでしたが、ボディの堅牢さはピカイチですね。

そして当然の巻き心地。Shimanoのヌルーっとした巻き心地とは違いますが、この価格帯の標準ギアですらがちゃがちゃしないスムーズ&トルクフルな巻き心地なのは、HYPERDRIVE DIGIGEARの特徴といえますね。

正直、アンタレスのギアってリーリングの時は超気持ちよくていいんですが、かけて巻きのパワーを上げていったときにその繊細さにほんのり不安を感じるときはあるんですね。逆に言えば巻き負荷のリニアな感触を伝えてくれてる、と言うことだとも思います。

一方、HYPERDRIVE DIGIGEARならそれがないんですよね。ゴリ巻きいくぜ!ゴリゴリゴリゴリ!ってやっても、これといって辛そうな反応を返してこない。

「ゴリ巻き?おっけー!」って感じの安心感があります。

ノイズなど

レベルワインダーのギアからややスレ音が多少ありましたが、これは馴染めば減りますし実用上は問題ないですね。

クリーニングしやすいところですし、粘度高めの極圧剤入りのオイル差して馴染ませて余分を拭き取ったら終わりです。

基本的な不満はない…けどハンドルは悩ましい

110mmのハンドルが装着されていますが、ノブは大きめのフラットノブ。このあたりはバスリール感ありますね。

ただ、大きいけれど、ぐっと握って巻いてると反対側のハンドルとの距離感が微妙で悩ましいところがあります。

フラットノブだとどうしても手首で回すことが前提なのですが、ジギングとその獲物を想定してぐっと握ると指でつまむと力が入りにくく、握るにはどうも手のおさまりが悪い。やはりオフショア用途としてはパワーハンドルノブのほうが向いている。

ただしキャストするのでジギングハンドルにはしたくない。パワーハンドルにするなら、反対側にノブのないバランサーハンドルタイプのほうが絶対使いやすいだろうなと感じました。

ハンドルを交換するためにまずはハンドルのスペック確認

ハンドル全長:110mm
ハンドル重量:約39g(ナット含まず約36g)
ハンドルノブ重量:約9g(カラー含まず・ベアリング含む)/1個

ハンドルノブの軸受けは根元側がカラー、内部側がベアリングでした。カラーは0.1g以下なので、ベアリング1個0.3g前後といったとこですので、仮に両側ベアリングにしたときには1g前後増えるという感じですね。

つまりハンドル単体は21g(ノブのカラー込)といった感じになります。

ちなみに、ハンドルのロックプレート、悪名高きDAIWAのSPドライバーのネジです。

ロックしてるボルトは12mmになります。

Daiwa SLP WORKS(ダイワSLPワークス) SLPW SPドライバー4.0.

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比較的作業しやすい場所なのでマイナスドライバーでも作業できますが、厚み方向の幅があっていないとかみ合わないのでその点ご注意ください。

個人的にハンドルノブはベアリングじゃなくていいんじゃないかという気がしていますが、正直思ったよりずっと軽くて驚いてます。あと10g〜15gくらいあると思ってました。

これは「この水準より重くしたら確実にバランスが悪化する方に動く」と考えられます。

重量増により考えられるデメリット

ロングハンドル化、重量増により考えられるデメリットは

  1. キャスト時のクラッチ返りなどのトラブルが起きやすくなる
  2. リール本体の重心位置がより外側に移る

概ねこの2点でしょうか。

キャスト時のクラッチ返りはよく言われるデメリットです。

多くの市販リールはそのリールの標準ハンドルでクラッチ返りがしにくいようセッティングされていると考えられます。

つまり「ロングハンドル化」「重量増」は基本的にクラッチが返りやすい方向にチューニングしていると言えます。

もちろんハンドルの回転方向とキャストの方向の軸があわないよう(縦持ちを)意識したキャストをすればある程度は回避できますが、トラブル率が上がるチューンであることは間違いありません。

もう1点はロッドを持ったときにハンドル側に重心が傾いてしまう問題が起きると言うことです。

ベイトリールはスプールがロッドとの中心軸になって、右/左どちらかにギアボックスとハンドルが出る形ですから、原則として左右軸方向にアンバランスです。

つまり、ロッドは常にハンドル方向にロールしてしまうことになります。さらに、単純な重力の法則を考えれば、リールは常にロッドを軸として、その下方に行こうとします。

つまりベイトリールは人の力で「上側にある状態を保つ」わけですね。キャスト時でも横倒しを保つためには人の力がいります。

全体が軽ければまだいいのですが、常に手首を捻られる、ということは、リールが重いほど、またバランスが悪いほどロッドを持つ手、腕、体への負担が大きくなります。

また、タックル全体の軸がぶれている(ロッド軸からはみ出る重量が多く、そのバランスが悪い)ということは、竿のブレがより大きくなりますから、キャストトラブルやロングキャストへの影響が出ているということは考えられます。

以上を考えると、わりとカジュアルにやりやすいロングハンドル化チューンでの重量増でトラブル起こしたり、バックラッシュの原因になったり、不具合になってるリール、思いの外多いのかもなーと思います。

検討メモ

さて、それをふまえて探してみると…意外とみつからない。そもそもバランサーハンドル自体が少ない。

しかも、バランサーハンドルに限らずですが、カスタムハンドルは探してみるとどれも意外と重いですね。

バランサーハンドルそのものが少ないのに、さらに軽いモノを探さないといけない…。困難〜。

DAIWA ヴァデルBJ 純正ハンドル

ダイワからでてるエントリのロープロジギングリール、ヴァデルBJがバランスハンドルを搭載しています。

形状は似たような肉抜き形状でミディアムサイズのパワーノブ。100mmとのことですので小径化する事になります。

重量はわからないのですが、肉抜きの形状からすると同じかちょっと重い程度までかなぁと思います。

DAIWA ブラストBJ 純正ハンドル

ダイワのブラストBJ(絶版)のハンドルもバランスハンドルだったようです。

このブラストBJ、18年なのになんで既に廃番扱いなんでしょうね…?

36mmスプールだからおそらく旧ジリオン系。TWSも積んでて買わない理由がないくらいなんですが、やっぱりバランサーハンドルだから売れなかったんでしょうか…。

ハンドル超は55mm(110mmサイズ)のようなので、ほぼ同一。ハンドルの価格も意外と安め。

ただ、ヴァデル用と違い、見た感じ穴抜きが少なく、こちらは重量増になる可能性が高いと見てます。

DAIWA シーホーク 純正ハンドル

小さめのT型ハンドル付きのバランサー。遠投用なのでバランスはよさそう。

右巻きしかないので左巻き用のナットを買わないといけない。形は大好きなんだけど二の足を踏む。あとちょっと重そうね。やっぱ。

あと確実に重そうではある…。

ゴメクサス等中華系ハンドル

安めチューンの定番のゴメクサスハンドルですが、65〜70mmのバランス(130〜140mm相当)が多く、また重量でもアウトでした。HEIGHTENのバランサーハンドルは面白くて好きなんですけど長すぎ…。

LIVRE バランサーハンドル SB 55-60

価格帯がぐっと上の実売18000円くらいかな。カスタムではもっと上になり。リールと同じ価格になりますw

デザイン、今と同じ110mm〜120mmのカスタムということで、かなり魅力的ではあるのですが、こちらも重量としては46.4gとのことなのでギリギリ許容範囲かな…。

ただ、ネックは意外と重いLIVREのノブ。当然、外側が重い方が影響が出やすくなりますから、標準のEP37(14.5g)から交換して5gでも削れれば結構理想的なところはあります。

ハンドルノブだけフリマで手放す、という方法はなくもないですけども。

スタジオオーシャンマーク AC33/A60Kb・AC33/C60Kb

A60がアルミハンドルの廉価版、C60がカーボンハンドルのゴージャス版です。

形状としては割と好みですが、若干重量が厳しいかな。カーボンだからといって軽くもないですね。価格も結構厳しいというかTATULA買える…w

廉価版のアルミは市場在庫がなさそう…ウーン。