JackallをSHIMANOが100%買収した話
釣り業界に、久しぶりに「え、マジで!?」となるニュースが飛び込んできました。
シマノ、ジャッカル、丸紅の3社から同時に発表されたのが今回の話。シマノがジャッカルの全株式を取得して、完全子会社化したそうです。

ということで、今回はこの「JackallをSHIMANOが100%買収した話」をおっかけてみます。
何が起きたのか
まず事実関係から。
- シマノが2026年10月27日付でジャッカルの全株式を取得、完全子会社化
- 株式を売ったのは、丸紅グループの投資会社アイ・シグマ・キャピタルが運営するファンド
- 同ファンドは2021年8月にジャッカルに出資していて、海外工場の設立や新規事業の立ち上げを支援してきた
- 買収金額は非公表
ジャッカルは1999年に滋賀県大津市で設立されたメーカーとのことで、一番有名なのはたぶんトリゴン・TNシリーズかな。元々はバスルアーでおなじみで、最近はソルト方面の展開も増えていました。
シマノ側の説明では、ジャッカルの事業や成長性を評価しての取得で、ジャッカルの経営陣も賛同したとのこと。
「突然の買収」ではない
ここ、ご存じの方はご存じの通りなんですが、シマノとジャッカルは今回初めて手を組んだわけじゃありません。
両社は2010年から業務提携していて、バスロッドの共同開発を続けてきました。代表作が「ポイズン」シリーズ。ポイズンアドレナやポイズングロリアスは、シマノのロッド製造技術にジャッカルのバスの知見を組み合わせた製品で、2026年にも新しいポイズングロリアスが出ているくらい、関係は現在進行形でした。
つまり今回の話、知らない者同士の電撃買収というより、16年付き合ってきた相手に収まったって感じでしょうか。
ジャッカルのブランドはどうなるのか
釣り人として一番気になるのはここです。
シマノの発表では、ジャッカルが大切にしてきたものづくりを尊重し、両社の強みを生かして製品の魅力を高めていく方針。ジャッカルのお知らせでも「ものづくりを継承しながら、シマノとの連携を通じて、より魅力あるジャッカル製品の提供を目指す」と書かれています。
少なくとも現時点で、ブランド統合や既存ルアーの販売終了といった話は出ていません。
個人的に思うところ
このブログでも、ビッグスプーンの話でジャッカルのカウンターバックを取り上げたことがありますが、ジャッカルの製品ってファッション性と、ルアーの個性が魅力だと思っています。その個性が、大企業の論理で丸くなってしまわないか。ここは正直、少し心配しています。
一方で、シマノの生産力と販売網が付けば、供給の安定や海外展開は間違いなく強くなる。人気ルアーが品薄で買えない、みたいな場面は減るかもしれません。
あとはプロスタッフの動向や価格設定がどうなるか。これはまだ何も出ていないので、今後の発表待ちですね。
ということで、個人的には、あまり悲観はしていません。
元々ポイズンシリーズで一体感のあった両社ですし、ファンドの出口としての株式譲渡でもあるので、「ジャッカルが弱って売られた」という話だけでもないはずです。
むしろ心配なのは、釣り業界全体でこういう再編が進むこと自体かもしれません。
全体で見ると釣り業界自体は思ったよりもシュリンクしているというのはリセールや転売の弱さを見ても思いますね。また、全体としてシーバス市場も刈り尽くした感じで、今はオフショアとトラウトがメーカーのよりどころになっているかな、という感じです。源流系とかいってますが、あのあたりはローカルルールに厳しい人が多いので荒れそう…。
どうあれ、小さなメーカーの尖った製品が、これからもちゃんと出てくる業界であってほしいな、と思います。BlueBlueの高橋氏が新しいブランド立ち上げましたね。ああいう動きを元気のあるメーカーが支援していく方向がいいのかなと思います。








